どんな症状か?
- 理想体重より10%以上多い状態を過体重といい、20%以上多い状態を肥満といいます
- 不適切な食事管理によるものと、病気によるものを区別しなければならなりません
よくある病気
原因1:副腎皮質機能亢進症
- 副腎という臓器から分泌するホルモンが多すぎることで、さまざまな病気を引き起こす疾患です
緊急性
- 数時間で命を奪う病気ではありません
- この病気から引き起こされる糖尿病や肺血栓塞栓症などがあれば、命に関わることがあります
必要な治療
- 毎日の内服薬 or 脳外科手術を必要とします
原因2:甲状腺機能低下症
- 甲状腺という臓器から分泌するホルモンが少なすぎることで、さまざまな症状を引き起こす病気です
緊急性
- 虚脱・低体温・昏睡していなければ、数時間で命を奪うような病気ではありません
- 上記の状態にある場合は、診断と治療を迅速に行う必要があります
必要な治療と予後
- 生涯にわたって内服薬が必要です
- 治療が行われば、予後は良好です
原因3:腫瘍
- 腫瘍が大きくなっているために、体重が増加している場合があります
緊急性
- 腫瘍の種類によって、緊急性が高いこともあります
必要な治療
- 腫瘍によって、治療法はさまざまです
おうちで確認できること
- お腹に触って、大きなできものがないか確認する
- 腫瘍による体重増加の可能性があります
- 以前に比べて食欲が増加したりしていないか
- 食欲を増加させる疾患の可能性があります
- 以前から必要以上のカロリーを摂取していないか
- 急激な食欲の変化や他の症状がなければ単なる肥満である可能性もあります
- 心配な時は動物病院にまずは行ってみるのが最善です
動物病院ですること
検査
- レントゲン検査
- 全身に腫瘍がないかどうか確認します
- 超音波検査
- 腹水・胸水・浮腫がないかどうか確認します
- 血液検査
- 内分泌疾患や高脂血症がないか確認します
対症療法
- 病気の可能性が低く肥満の可能性が高い場合や飼い主様が検査を希望されない場合、まずは摂取カロリーを減らすために、肥満犬用のフードの提案や食餌管理の指導をされることがあります
- 病院によっては、すぐに検査結果を出せないこともあるため、獣医師と今後の展開についてよく相談しましょう。
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