どんな症状か?
- なぜ腹部が大きくなっているのか追求する必要があります
- 動物の状態によって緊急性が高いこともあります
よくある原因
原因1:副腎皮質機能亢進症
- 副腎という臓器から分泌するホルモンが多すぎることで、さまざまな病気を引き起こす疾患です
- 腹部の筋肉が弱くなると共に、肝臓が腫大して腹部が膨満します
緊急性
- 数時間で命を奪う病気ではありません
- この病気から引き起こされる糖尿病や肺血栓塞栓症などがあれば、命に関わることがあります
必要な治療
- 虚脱・低体温・昏睡していなければ、数時間で命を奪う病気ではありません
- 上記の状態にある場合は、診断と治療を迅速に行う必要があります
原因2:腫瘍
- 肝臓や脾臓の腫瘍が巨大化し、体幹の脂肪は少ないのに腹部だけ肥大したような状態になることがあります
緊急性
- 腫瘍の種類によって、緊急性が高いこともあります
- 特に肝臓や脾臓の腫瘍は破裂による突然死のリスクがあります
必要な治療
- 外科的摘出
- 抗がん剤など
原因3:低タンパク血症とそれを引き起こす病気
- 血液中のタンパク質(特にアルブミン)が低下すると、腹腔内に液体が溜まって腹部が大きくなることがあります
- 低タンパク血症はその原因となる別の病気からおきている可能性があるため、十分な検査が必要です
緊急性
- 病気によってさまざまですが、緊急性が高いものが多いです
- 可能な限り早く治療を開始した方がよいでしょう
必要な治療
- 病気によってさまざまです
おうちで確認できること
- いつから腹部膨満しているか、家族と確認し合いましょう
- 以前撮った写真や画像などと比較してみましょう
- 食欲や下痢がないかなど、他の症状がないか確認しておきましょう
動物病院ですること
検査
- レントゲン検査・超音波検査
- 腹部が膨満している原因がなんなのか突き止めます
- 血液検査
- 腹部膨満以外の症状が引き起こされていないか検査します
- 生検
- 腹部膨満の原因物質を針で吸引するなどして、直接確認します
対症療法
- フードの食べ過ぎや胃腸にガスが溜まっているだけであると判断される場合は、消化されるまで経過観察するか、消化管の運動よよくする薬を投薬することがあります
- 疾患が疑われる場合は、その原因を特定しない限り、経過観察は推奨されません
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