不動産投資における収益の大部分を占める家賃収入。その設定方法について詳しく解説します。
家賃収入の設定方法のOverview
家賃収入の設定方法は、満室想定家賃を最大収入とし、契約家賃の差異や契約期間、入居者属性などを考慮して修正することが基本です。また、レントロールの信頼性や偽装の可能性も考慮する必要があります。
家賃収入の計算方法
満室想定家賃の設定
家賃収入の計算は、満室想定家賃を最大収入とします。これは、全ての部屋が入居者で埋まっている状態を想定した家賃収入のことです。例えば、アパートが10部屋あり、1部屋あたりの家賃が5万円の場合、満室想定家賃は10部屋×5万円=50万円となります。これが理論上の最大収入となります。
- 満室想定家賃を最大収入とする
- 全ての部屋が入居者で埋まっている状態を想定した家賃収入
- 例:アパート10部屋、1部屋あたりの家賃が5万円の場合、満室想定家賃は50万円
契約家賃の差異と修正
しかし、実際には入居時期によって契約家賃に差があり、古くから入居している方の家賃は今の相場より高いことが多いです。
また、入居者が退去すると、次の入居募集時の家賃は今の相場家賃となります。
したがって、相場家賃と直近で入居した方の契約家賃に差があれば修正する必要があります。
- 入居時期によって契約家賃に差があり、古くから入居している方の家賃は今の相場より高いことが多い
- 入居者が退去すると、次の入居募集時の家賃は今の相場家賃となる
- 相場家賃と直近で入居した方の契約家賃に差があれば修正する
レントロールの定義と信頼性
レントロールとは家賃収入の明細書や賃貸借契約の概要をまとめた資料のことです。しかし、統一した書式はないため、必要な項目が確認できないことがあります。
例えば、レントロールには各部屋の家賃、入居者の名前、入居日、契約期間などが記載されていますが、これらの項目が全て記載されていない場合があります。
レントロールの偽装の可能性
また、レントロールの偽装の可能性もあります。偽装内容は、空室なのに入居していることにする、実際に身内のような人を住まわせておくなどです。
これらの偽装を見抜くためには、入居日、最近入居した人が多いかどうか、一定の期間に集まっているかどうか、カーテンや電気メーター、郵便受けの使用状況などをチェックする必要があります。
- レントロール:家賃収入の明細書や賃貸借契約の概要をまとめた資料
- 統一した書式はないため、必要な項目が確認できないことがある
- 偽装の可能性もある
偽装の可能性を考慮する理由
偽装がなされる背景には、空室が多いと物件の価値が下がるという不動産業界の常識があります。そのため、業者はバレないように偽装することがあります。
例えば、業者が偽装しようとした場合、上記のポイント(入居日、最近入居した人が多いかどうか)などは当然わかった上で偽装しようとするため、偽装を見破るのは困難かもしれません。
- 空室が多いと物件の価値が下がるという不動産業界の常識が背景
- 偽装が発覚すると、投資家の信頼を失うだけでなく、法的な問題も生じる可能性がある
- レントロールの設定や現地の状況がわかりやすい(疑わしい)場合は、注意が必要
5. 家賃収入の設定方法のまとめ
家賃収入の設定方法は、満室想定家賃を最大収入とし、契約家賃の差異や契約期間、入居者属性などを考慮して修正することが基本です。
また、レントロールの信頼性や偽装の可能性も考慮する必要があります。これらを踏まえた上で、適切な家賃収入を設定することが求められます。
具体的には、以下の3つのポイントが重要となります。
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